みなさんは、街なかを走る市電の線路沿いに延びる芝生を見たことはありますか?
この芝生のことを、親しみを込めて「緑のじゅうたん」と呼んでいます。
この緑のじゅうたんは、みなさんからいただいた寄付金によって、大切に育てられています。
明治の文豪・夏目漱石が「森の都」と称した熊本市の緑。本市の大切な財産です。
しかし、この大切な緑も近年の都市化によって大きく変化しました。私たちの生活が豊かになる一方で自然環境に大きな負荷をかけてしまったのです。
世界的な問題となっている地球温暖化。皆さんも肌で感じられていることと思います。
このような中、熊本市では中心市街地に新たな緑を創出するため市電の軌道敷を緑化する「市電緑のじゅうたん事業」を始めることといたしました。
まずは、平成22年度に九州新幹線の玄関口となる熊本駅から田崎橋電停にかけての区間に取り組み、その後は、辛島町から水道町電停にかけての実施可能な箇所から整備を進めてきました。
爽やかな緑が美しい緑のじゅうたん。
しかし、その魅力は都市景観の向上だけではありません。
※画像の色は、赤色が濃い程高温を、青色が濃い程低温を示しています。
※両画像とも、8月の熊本市役所本庁舎前の表面温度です。気象条件等ほぼ同一条件となる日を比較しています。
※最大騒音レベル(1本の電車走行による騒音の最大レベル)で比較しています。
※dB(デシベル)とは、音の大きさを基準値との比の対数によって表す単位です。
調査では、市電緑のじゅうたん事業により温度抑制と騒音低減の2つの効果があることが分かっています。
これからも、緑で潤う、環境に優しい、さわやかな街になるよう取り組んで参ります。